- 不随意運動(舞踏運動)と進行性の痴呆を主症状とし、病理学的には大脳の線状体(尾状核と被核)の神経細胞の変性脱落を示す常染色体優性遺伝をの病気です。1872年,イギリスのGeorge Huntingtonによって最初に報告されたためこの病名がつけられています。
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- 日本人などの黄色人種では100万人に1〜4人といわれています。白人に多く、欧米では10万人に30〜80人と報告されており、黒人は最も頻度が少ないと言われています。男女差はありません。
- 常染色体優性遺伝で、1983年にGusellaらによって4番染色体上に異常遺伝子があることが発見され、その後10年を経て1993年に、ハンチントン病研究グループにより原因となる遺伝子座が同定され、huntingtin遺伝子と命名されました。すなわち、4p16.3にある67個のexonのうちの第1exonにあるCAGの3塩基反復配列(正常では30回以下)が患者では異常に伸びて(35回以上)おり,また反復回数が多いほど発症年齢が若い(=表現促進現象)ということがわかってきました。しかし、この反復回数の異常伸長したポリグルタミン鎖がユビキチン化され、核内に移行・蓄積して神経細胞死を引き起こすと推定されております。しかし、どのようにして大脳の特定部位にのみ異常を生じるかという機序についはまだ明らかではありません。
- 人間の染色体は父親と母親から片方ずつ受け継ぎ全部で23対46個あります。そのうちの1対は性を決定するもので性染色体といい、それ以外の22対を常染色体といいます。そして、染色体上の病気の原因となる異常遺伝子が対の一方にのみあって発症する場合を優性遺伝といい、対になった染色体の両方にある場合を劣性遺伝といいます。したがって、異常遺伝子が常染色体上にあり優性遺伝であるとき常染色体優性遺伝といいます。
遺伝形式の解説
- 優性遺伝を示す病気では以前より世代を経るごとに発症年齢が若年化し重症化する場合があることが知られておりました。これを表現促進現象といいます。そして、近年の遺伝子診断の進歩により,優性遺伝を示す病気において3塩基の反復配列の伸長が原因のものがあり、同じ家系の患者さんを調べると,世代を経るごとに発症が若年化している場合には反復回数が多くなっているということがわかり、分子レベルでも明らかになりました。この現象は疾患によって父親からの場合と母親からの場合とがあり。ハンチントン病では前者です。
臨床遺伝医学情報網(いでんネット)
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