多発性硬化症とは何ですか?

多発性硬化症は、英語で multiple sclerosis(マルテイプル・スクレローシス)、略して、MS(エムエス)と言います。

multiple というのは、あちこちに、いくつも、という意味で、医学用語では‘多発性’と訳されています。sclerosisというのは、‘硬化’つまり、病巣の神経組織が触ってみると硬くなっているという意味です。症状を現す原因となる病巣が大脳や脊髄、まれに末梢神経といわれる人間の神経組織に、一つ以上幾つも、あちこちに散在して出来てきます。また病巣は、空間的に散在しているだけでなく、時間的にも次々と出たり、消えたりします。

多発性硬化症は、多くは思春期から40歳代のあいだに発症します。かなり急に歩くとふらつく、目がかすむ、二重に見える、尿が出にくい、などの症状で発病します。痛みやしびれが体のどこかに出たり、することもあります。子供や若い人が発症するばあいに、てんかんが出ることもあります。これらの症状は1日で消えたり、数日の内に良くなったりもします。どのような症状が次に出るかの予測は難しいです。これらの症状は、ある時期に集中して出た後、もう二度と出ない人や、年に2〜3回これらの色々な症状を繰り返し起こす人があります。

とくに女性は男性にくらべ、この病気にかかっている人がやや多く、日本ではMS患者は人口10万人当たり3.7から多くても5.0人ぐらいであると考えられますが、欧米人の間ではもっと多い病気で、この数字は30.0から90.0ぐらいになります。

血縁関係のある家族・親戚に多発性硬化症の患者のいる人は、多発性硬化症にかかりやすいと言いますが、どれくらいかかりやすいのでしょう? 日本人での家族・親戚内発症は0.9%と非常に少ないことが分かっています。


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