言語障害に対する対策

目次



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どのような言語(コミュニケーション)の問題がおきますか?


構音障害といって、声を出したり発語するための動きや、調整が上手く行かなくなり、声が出にくい・声の大きさが不本意に変わる・声が震える・呂律が回りにくいなどの症状が現れます。そのため、コミュニケーションがとれにくくなり、さらに症状が進むと発語発声ができなくなることもあり、意思伝達が難しくなります。また、構音障害によるコミュニケーションのとりにくさから、話す意欲を失ってしまうという二次的な問題も起こることがあります。


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言語療法とは何ですか?


言語療法士によって行われる言語療法で構音障害を治すことはできませんが、発声発語のための呼吸法、唇・舌・顔面などの動きをよくするための運動や、発語の明瞭度をあげるための話し方の練習をすることで、発語機能の維持あるいは発語機能の低下を遅らせることができます。

言語療法士とは?


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コミュニケーションをとる工夫には?


  聞き手になる人の、根気強く聞こうとする態度が何よりも話しての発語意欲をもり立てます。慌てずゆっくり話すように促して、口の形を見たり、筆記や文字盤(五十音字や数字を配列したもの)の指さしを兼用します。

AAC(代替コミュニケーションのための機器、トーキングエイド、 透明文字盤、意志伝達装置など)によるコミュニケーションの注意点

(狭山神経内科病院の山本智子言語療法士によるアドバイス)

  1. 音声による会話よりも時間がかかりますが、ゆったりした時間の流れを楽しむ気持ちを持つこと。
    健常者同士の会話のスピードは忘れましょう。音声で何でも伝わる環境にいるとついつい短い時間で沢山のことを伝えようとしすぎます。世の中には、相手の表情に注意を払おうともせずに、顔を見ないでだーっと話す失礼なやつが時々いますね。AACユーザーとの会話では、もっとお行儀よくおしゃべりを楽しみましょう。 時間をかけて一生懸命伝えようとしている気持ちをきちんと(宝物のように)受け止めて、相手の表情や話の文脈や状況のヒントを駆使して、会話の行方を推理し、丁寧に相手のサインを読みとっていきます。

  2. 話の行方を名探偵のように推理して、受け取っていきますが、 「○○ということですね。」というような先読みして言ってしまうことはしないほうがいいでしょう。
    名推理は確実に速やかに相手のメッセージを最後まで聞く態度に生かしましょう。間違って解釈されて、話がずれてしまったときのAACユーザーのストレスは大きいのです。思考をよけいなタスクで邪魔されてしまいますし。

  3. たあいのない無駄話が一番楽しい時間だと思います。
    AACユーザーに対しては何か特別な会話をしなければならないと気負いすぎていませんか。ごくごく普通のおしゃべりを、時間にせかされないのんびりした雰囲気の中で楽しめたら満点です。

  4. AAC機器の仕組みをよく理解して、道具の利点を最大限に引き出し、使い慣れていきましょう。
    最初は特殊な方法で難しそうと感じられるかも知れません。ちょっと慣れれば誰にでも扱える便利な道具です。早く使い慣れた者が勝ち。話し手か聞き手のどちらかが使い慣れている人だと覚えるのが楽です。「経験者+初心者」のペアで練習することをお薦めします。達人になったら、なるべく沢山の初心者の方々に手ほどきしてあげてくださいね。


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発語でのコミュニケーションがとれなくなったらどうしたらよいですか?

発語ができなくなっても、様々なコミュニケーション機器を利用することでコミュニケーションをとることができます。簡単に身近な人が作れるものからパソコンなどの機器を使用するものまであります。聞き手もYES/NO反応(頚の動き、瞬き、手を握るなど)で答えられるような問いかけをすると的確な反応を得やすくなります。

ALS患者の比嘉栄達氏によるとハイだけしか意志表示のできない患者さんにとって最も返事のし難い場合は、

  1. 2つ以上の注文(訴え、要求)があるとき
  2. はっきり聞こえなかったとき、または、(質問の)意味がよくわからなかったとき
  3. すんだことを再び聞かれたとき
  4. 早合点されたとき
であり、介護者にとって経験による慣れが必要である。 気管切開をし、人工呼吸器を付けると、声が出なくなりますが、気管カニューレのカフ(空気袋)の空気を抜くと送り込まれる空気がカニューレの脇を通り、声帯から口の方に流れるために声が出せることがあります。その様な方では、「Passy-Muirスピーキングバルブ」を付けると、呼吸器を付けていても発語が出来ます。
詳しい使い方は、

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コミュニケーション機器とは何ですか?

コミュニケーション機器に関しては、購入に際し日常生活用具として給付を受けることが出来ます。支給基準額は自治体によって異なるので具体的には、病院のソーシャルワーカーまたは市町村の福祉担当者にお尋ね下さい。

在宅身体障害者が受けることの出来る日常生活用具について

文字盤

文字盤の写真 50音と数字を配列した文字盤を作り、聞き手が行あるいは列ごとに読み上げて反応を得ながら読みとります。また、透明のボードで文字盤を作り、聞き手と話し手がボードをはさんで対面して話し手の視線の動きで文字盤を読みとる方法もあります。

透明文字盤(Etran)の詳しい説明、作り方、使用法について

「ある方は、透明文字盤を作り替える際に、小学生のお子さんに文字を書いてもらっていました。いつも家族が側にいるように思えて、職員が書いた文字よりずっと素敵だなぁと思いました。」(山本智子言語療法士の感想)

コミュニケーションボード

話し手の最低必要なあるいは頻度の多い依頼・伝達事項を予め書いておいて、YES/NO反応で意思の疎通をはかります。

音声記録装置

いくつかの単語や文が録音できるようになっていて、ボタンを押すだけで必要に応じて再生させることができます。

コミュニケーションエイド

コミュニケーションエイドの写真

50音が配列されたキーを押すことで(機種によってはワンスイッチ入力も可能)画面に表示され、合成音声で出力することができます。

手が動かず、他の手段でコミュニケーションエイドを操作しなければならない方にとっては「レッツチャット」がすぐれものです。

パソコンによる意思伝達装置

意志伝達装置の写真

身体のどこか1カ所でも動かせるところがあれば、そこを利用してワンスイッチ入力を行い、意思伝達用のソフトを使用して文章の作成や音声の出力をすることができます。

コミュニケーションがとれると、患者も介護者もずっと楽になります。

マッキントッシュと障害者のためのKe:nxについて
   (西尾等氏のホームページから)

意思伝達装置とは
   (坂爪新一氏の論文より)

意思伝達装置についての和歌中勝三さんのアイデア

リーバーマン教授の「意思伝達装置」
    (UDITのバリアフリーについてのレポート)


西村泰直氏(日本ALS協会近畿ブロック)の意見では、
「意思伝達装置」を薦めるときに重要なことは、

  1. 音声を発する事が重大と考えているのか
  2. 文章を書くことが問題なのか
  3. 文章を書くことだけでなく、色々な事をしたい
  4. 文章が主で、喋ることはあまり問題にしていない
このようなことを、患者とよく話し合い、機材、ソフトを用意することが重要です。


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