多系統萎縮症とは何ですか? シャイ・ドレーガー症候群と関係があるのですか?

シャイ・ドレーガー症候群は、1960年にShyとDragerが特徴的な自律神経症状を呈した患者の病理像を報告したのが始まりです。その病理学的な特徴が、自律神経系の変性だけではなく、小脳、錐体外路、錐体路、脊髄全角などの多系統の変性を伴うため、シャイ・ドレーガー症候群のことを多系統萎縮症(multiple system atrophy)ということがあります。一方、シャイ・ドレーガー症候群の最終的な病理像は、従来から報告されていたオリーブ橋小脳萎縮症線条体黒質変性症の病変の分布と重複するため、これら3つの疾患をひとまとめにして多系統萎縮症と総称することもあります。つまり、病初期には、シャイ・ドレーガー症候群は自律神経系の症状が、オリーブ橋小脳萎縮症では小脳症状が、線条体黒質変性症ではパーキンソン症状が中心ですが、なかには、シャイ・ドレーガー症候群とオリーブ橋小脳萎縮症あるいは線条体黒質変性症の症状が初めから混在している移行型もみられます。また、病気が進行してくると、自律神経症状、小脳症状パーキンソン症状の全てが見られるようになり、最終的には、これら3疾患は区別が付けにくくなり、病理学的にも多系統萎縮症と呼ぶしかない像を呈することが多いのです。

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